
犬の変形性関節症とは?原因と症状・予防方法を解説
「最近、散歩の途中で立ち止まることが増えた」
「ソファに飛び乗らなくなった」
「動きがゆっくりになった気がする」
愛犬にそんな変化が見られたら、関節に負担がかかっているサインかもしれません。
シニア犬に多い印象のある関節トラブルですが、実際は年齢や犬種問わず起きる可能性があります。なかでも、変形性関節症は気づかれにくい病気のひとつです。
進行すると痛みが強くなり日常生活に大きな支障をきたしますが、早めにケアをはじめることで、進行を緩やかにし痛みの少ない毎日を送ることができます。だからこそ、早期発見早期治療が重要です。
この記事では、変形性関節症の原因や症状、検査・治療方法、そして家庭でできるケアや食事の工夫について詳しく解説します。
犬の変形性関節症とは?
変形性関節症とは、関節のクッションとなる軟骨がすり減り、関節に炎症や変形が起こる病気です。進行性の疾患のため完治は難しいものの、適切な治療や日常ケアで症状の進行を遅らせることができます。
犬の変形性関節症よくある症状
- 歩きたがらない
- 走らなくなる
- 足をひきづって歩く
- 散歩に行きたがらない、すぐに帰りたがる
- 段差や階段を嫌がる
- ソファに飛び乗らなくなる
- 立ち上がりにくくなる
これらは、飼い主さんが「歳のせいかな」と見過ごしてしまいやすい変化です。気になる様子が見られたら、念のため動物病院で相談してみましょう。
犬の変形性関節症の原因
変形性関節症の原因には、以下のようなものがあります。ひとつだけでなく、いくつかの要因が重なって起こることもあるため、注意深く観察してあげましょう。
加齢による関節軟骨の摩耗
年齢を重ねると、関節のクッションの役割をしている軟骨が少しずつすり減っていくため、シニア期に入った犬は注意が必要です。軟骨がすり減ると、関節どうしがこすれて炎症や痛みが起こりやすくなってしまいます。
肥満による関節への負担
体重が増えると、立つ・歩く・座るといった何気ない動きでも、関節に大きな負担がかかるようになります。特に足腰の関節には直接的な重さがのしかかるため、肥満は変形性関節症を悪化させやすい要因です。
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外傷
また、高い場所からの飛び降りや、段差のある場所での転倒などが原因で、関節にダメージを受けることがあります。小型犬や胴長の犬種は、ソファや階段などの日常的な行動でもリスクがあるため注意が必要です。
激しすぎる運動
走り回ったりジャンプを繰り返したりするような激しい運動を長く続けると、関節に過度な負担がかかります。特に成長期の犬や、高齢犬には無理のない運動を意識してあげましょう。
遺伝的な要因や他の疾患
ラブラドール・レトリバーやゴールデン・レトリバーなどの大型犬種は、関節疾患にかかりやすい傾向があり、若いうちから変形性関節症を発症するケースもあります。
また、一部の犬種では、関節に関わる遺伝的な疾患(膝蓋骨脱臼〈パテラ〉や骨形成不全など)を持っていることがあります。こうした疾患があると、犬は痛みや違和感から足をかばい、不自然な歩き方になることがあります。その結果、特定の関節に偏った負担がかかり、時間の経過とともに変形性関節症へとつながることもあります。
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犬の変形性関節症の検査
- 飼い主への問診(いつから、どんな様子か)
- 歩行検査
- 触診
- レントゲン検査(必要に応じてCT・超音波検査)
その他、ケースによってはリウマチなど他の病気と区別するため、関節液を一部採取して細胞を観察するケースもあります。
犬は動物病院では緊張して痛みを隠すこともあるため、自宅での歩行の様子や、気になる動作を動画で記録しておくと正確な診断の助けになります。
犬の変形性関節症の治療方法
- 鎮痛剤や抗炎症薬で痛みを和らげる
- 関節軟骨の保護や修復をサポートするサプリメントの活用
- 痛みが強い場合は鎮痛作用のある注射で対応
関節の状態によっては外科的処置が必要になるケースもあります。また、治療と並行して、適正体重の維持、マッサージ、リハビリテーションなどが行われる場合もあります。
犬の変形性関節症の予防方法
現在、犬の変形性関節症を確実に予防する方法は判明していません。ただ、関節への負担を軽減することで予防できる場合もあるため、気をつけてあげましょう。
適正体重を維持する
体重が増えると、そのぶん関節への負担も大きくなります。特にシニア犬や小型犬は、わずかな体重の増加でも大きな影響が出てしまうことがあります。日々の体重を把握し、肥満にならないよう気をつけてあげましょう。
室内環境を整える
フローリングなど滑りやすい床は、踏ん張りがきかず、関節に余計な負担がかかる原因になります。犬専用の滑り止めマットやタイルカーペットを敷いて、足元を安定させてあげましょう。また、ソファーにスロープや階段をつけるのも有効です。
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程度な運動で筋力を維持する
筋肉は、関節を支える大切な役割を果たしています。運動不足になると筋力が衰え、関節にかかる負担が大きくなってしまいます。毎日の散歩を無理のない範囲で続けたり、室内でも軽く体を動かす時間をつくって、筋力の維持を心がけましょう。
日々の些細な変化に気づくようにする
「今日は歩き方がぎこちない」「ジャンプをためらっている」など、些細な変化が関節トラブルのサインであることがあります。毎日の散歩や遊びの中で、愛犬の動きをよく観察し、変化を感じたら早めに対応してあげましょう。
食事によるサポートも重要
関節軟骨を守るには、以下のような栄養素の摂取が効果的です。
期待できる効果
- グルコサミン:関節の動きをスムーズにする
- コンドロイチン:関節軟骨の弾力性と保水性を高める
- オメガ3脂肪酸:関節の炎症や腫れを軽減
- ビタミンC・E:コラーゲンを作るための材料となる
これらの成分は、食事だけでは十分に摂取できない場合もあります。特に、加齢により必要量が増えてきた場合や、食欲が落ちて栄養が偏りがちな犬には、食事に加えてサプリメントを検討するとよいでしょう。
参照:Anti-inflammatory effects of a stabilized lipid extract of Perna canaliculus (Lyprinol)
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