愛犬がてんかん発作を起こしたら?症状と原因・落ち着いて行うべき3つの対処法と記録のコツ
Table of Contents
- 犬のてんかん発作が起きたら?落ち着いて行うべき3つの対処法
- まずは時間を測る・動画を撮影する
- 周囲の危険なものを片付け、安全を確保する
- 【注意】絶対に口の中に手を入れない・揺さぶらない
- すぐに動物病院へ行くべき緊急のサイン(重積発作・群発発作)
- 犬のてんかんってどんな病気?主な症状と発作の種類
- てんかん発作の前兆として見られるサイン
- 全身に症状が出る「全般発作」
- 体の一部に症状が出る「焦点性発作」
- なぜ起こるの?犬のてんかんの主な原因と種類
- 原因不明の「特発性てんかん」(ダックスフンドやプードルなど)
- 脳の病気が原因の「構造的てんかん」
- その他の病気が原因の「反応性発作」
- 動物病院での診断と、てんかんのケア・サポート方法
- どのような検査をするの?(血液検査・MRIなど)
- お薬によるコントロールと健康維持のサポート
- ケアにかかる費用の目安と通院について
- 【飼い主さんへ】てんかんを持つ愛犬との日常生活と記録のコツ
- 発作の記録(てんかんノート)の付け方
- 日常生活でのストレス軽減と食事のサポート
- 犬のてんかんに関するよくあるご質問(FAQ)
- まとめ:愛犬のてんかんと上手に付き合い、穏やかな日々をサポートしよう
- 発作時は慌てず、時間を測りスマートフォンで動画を撮影する
- 絶対に口の中に手を入れず、周囲の危険なものを片付けて安全を確保する
- 5分以上続く発作や繰り返す発作は、すぐに動物病院へ連絡する
- てんかんはお薬でコントロールし、穏やかな生活をサポートできる
愛犬が突然バタバタと倒れ、けいれんを起こしたら……。「このまま死んでしまうのでは」とパニックになり、頭が真っ白になってしまう飼い主さんは少なくありません。突然の発作は誰でも驚き、戸惑うものです。
しかし、飼い主さんが落ち着いて適切な対応をとることが、愛犬の安全を守る第一歩となります。
この記事では、初めて愛犬のてんかん発作に遭遇した方へ向けて、緊急時にすぐ行うべき対処法や、病院へ行くべきサイン、そしててんかんという病気の基本的な知識や日常生活でのサポート方法について、わかりやすく解説します。
犬のてんかん発作が起きたら?落ち着いて行うべき3つの対処法

愛犬の突然の発作には気が動転してしまうかもしれません。まずは飼い主さんが深呼吸をして落ち着き、愛犬の安全を守るための行動をとりましょう。
まずは時間を測る・動画を撮影する
発作が起きたら、まずは時計を見て「発作が何分続いているか」を測りましょう。余裕があればスマートフォンで発作の様子を動画撮影してください。全身の震えか、体の一部かといった情報は、獣医師が状態を把握する際の重要な手がかりとなります。記録を残すことが、その後の適切なサポートにつながります。
周囲の危険なものを片付け、安全を確保する
発作中の犬は無意識に動くため、ぶつかってケガをする恐れがあります。家具の角や硬いものを速やかに遠ざけましょう。段差の近くにいる場合は、クッションや毛布を使ってガードし、愛犬の周囲に安全な空間を作ってあげることが大切です。
【注意】絶対に口の中に手を入れない・揺さぶらない
口の中に手を入れるのは大変危険です。無意識に強く噛まれ、飼い主さんが大ケガをする恐れがあります。
また、名前を大声で呼んだり、体を揺さぶったりするのも避けましょう。発作中は刺激を与えず、静かに見守ることが基本です。
すぐに動物病院へ行くべき緊急のサイン(重積発作・群発発作)
通常、発作は数分で落ち着きますが、以下の場合は脳への負担が大きいため、すぐに動物病院へ連絡してください。
- 重積発作:発作が5分以上続く、または意識が戻る前に次の発作が起きる
- 群発発作:24時間以内に2回以上の発作が起きる
これらは緊急性が高い状態とされます。迷わず獣医師の指示を仰ぎましょう。
犬のてんかんってどんな病気?主な症状と発作の種類

てんかんとは、脳の神経回路が一時的にショートしたようになり、異常な興奮状態になることで発作を繰り返す脳の疾患です。
てんかん発作の前兆として見られるサイン
発作が起きる直前や数時間前に、いつもと違う行動(前兆)を見せる犬もいます。
- そわそわして落ち着きがない
- 狭い場所に隠れようとする
- 大量のよだれが出る
- 何もない宙を見つめる
これらのサインに気づいたら、周囲の安全を確保して見守る準備をしましょう。
全身に症状が出る「全般発作」
脳の広い範囲で異常な興奮が起こり、全身に症状が現れる発作です。突然倒れて意識を失い、手足をピンと突っ張らせたり、バタバタと動かしたりします。口から泡を吹いたり、無意識に排泄してしまうこともあります。見た目の衝撃は大きいですが、多くは数分で自然に落ち着きます。
体の一部に症状が出る「焦点性発作」
脳の一部だけで異常な興奮が起こる発作です。顔の片側だけがピクピク引きつる、片足だけがけいれんする、空をパクパク噛むといった症状が見られます。全般発作と違い、意識がはっきりしていることも多いのが特徴です。ただし、体の一部の発作から始まり、途中で全身の発作へと移行するケースもあります。
なぜ起こるの?犬のてんかんの主な原因と種類

犬のてんかんは、その原因によって大きく3つの種類に分けられます。それぞれの特徴を見ていきましょう。
原因不明の「特発性てんかん」(ダックスフンドやプードルなど)
検査を行っても、脳に明らかな異常が見つからないタイプのてんかんです。遺伝的な要因が関係していると考えられており、生後6ヶ月から6歳くらいの若い時期に発症することが多いとされます。ミニチュア・ダックスフンド、トイ・プードル、チワワなどの犬種で比較的多く見られる傾向があります。
脳の病気が原因の「構造的てんかん」
脳腫瘍や脳炎、脳梗塞など、脳そのものに病気や構造的な異常があることが原因で起こるてんかんです。特発性てんかんとは異なり、7歳以上のシニア犬になってから初めて発作を起こした場合は、この構造的てんかんが疑われることが多くなります。
その他の病気が原因の「反応性発作」
脳自体には異常がなく、体内の別の問題が脳に影響を与えて発作を引き起こすケースです。極端な低血糖、重度の肝臓や腎臓の病気、あるいは毒物による中毒などが原因となります。この場合は、原因となっている元の病気や状態をケアすることが優先されます。
動物病院での診断と、てんかんのケア・サポート方法

てんかんが疑われる場合、動物病院ではどのようなステップで診断やケアが進められるのかを解説します。
どのような検査をするの?(血液検査・MRIなど)
まずは問診で発作の様子を確認し、血液検査などで全身状態や反応性発作の原因がないかを調べます。脳の構造的な異常を確認するためには、MRI検査や脳脊髄液検査が必要になりますが、これらは一般的に全身麻酔が必要とされます。獣医師とよく相談して進めましょう。
お薬によるコントロールと健康維持のサポート
てんかんのケアは抗てんかん薬の服用が中心です。お薬はてんかんを「無くす」ためではなく、発作の頻度や程度を「コントロール」し、生活の質を維持するためのものです。自己判断でお薬をやめると重い発作が起きる危険があります。獣医師の指示通りに服用を続け、愛犬の穏やかな生活をサポートしましょう。
ケアにかかる費用の目安と通院について
てんかんのケアは長期にわたるため、費用の目安を知っておくことも大切です。
|
項目 |
費用の目安 |
|---|---|
|
初診・血液検査 |
約1万〜3万円 |
|
MRI検査(麻酔含む) |
約8万〜15万円 |
|
毎月のお薬代 |
約5千〜1万5千円 |
※費用は病院や体重により異なります。定期的な通院でお薬の量を調整していくことが重要です。
【飼い主さんへ】てんかんを持つ愛犬との日常生活と記録のコツ
お薬でのコントロールに加えて、家庭での日々のサポートが愛犬の健康維持に大きく役立ちます。
発作の記録(てんかんノート)の付け方
発作が起きたら、ノートやメモに記録を残す習慣をつけましょう。これが獣医師がお薬を調整する際の重要なデータとなります。
- 日時と天気:気圧の変化が影響することもあります
- 発作の長さ:何分続いたか
- 発作の様子:全身か一部か、意識の有無
- 前後の様子:前兆の有無、回復にかかった時間
- 日常生活でのストレス軽減と食事のサポート
過度なストレスや疲労は発作の引き金になることがあります。規則正しい生活リズムを心がけ、安心して休める環境を整えましょう。また、脳の健康をサポートする栄養素(オメガ3脂肪酸など)を食事に取り入れることも健康維持に役立つとされています。サプリメントを活用する際は、事前に獣医師に相談してください。
犬のてんかんに関するよくあるご質問(FAQ)

発作中、犬は苦しいのでしょうか?
意識を失っている間は、痛みや苦しみを感じていないとされます。見た目は痛々しいですが、落ち着いて見守ることが大切です。
留守番中の発作が心配です。
ケガを防ぐため、サークル内を柔らかい素材で覆うなど安全な環境を整えましょう。見守りカメラの設置も状況確認に役立ちます。
寿命に影響はありますか?
お薬で発作を適切にコントロールできれば、健康な犬と同じように天寿を全うできる子も多くいます。日々のケアを続けていきましょう。
まとめ:愛犬のてんかんと上手に付き合い、穏やかな日々をサポートしよう
愛犬のてんかん発作は不安が大きいものです。しかし、発作時の正しい対処法を知り、獣医師と連携してお薬でコントロールしていくことで、愛犬の穏やかな日常をサポートすることができます。一人で抱え込まず、日々の変化を記録しながら、愛犬のペースに合わせて無理なくケアを続けていきましょう。



