【2026年版】犬の血液検査の費用はいくら?健康診断の料金相場と検査内容を優しく解説

【2026年版】犬の血液検査の費用はいくら?健康診断の料金相場と検査内容を優しく解説

Table of Contents

  • 犬の血液検査単体の費用相場は5,000円〜10,000円程度、健康診断セットなら10,000円〜30,000円が目安です。
  • 言葉を話せない愛犬の「隠れた不調」や「基準値」を知るために、年1回(シニアは年2回)の受診が推奨されます。
  • 予防目的の検査は基本的に保険対象外ですが、症状がある場合の検査は対象になることがあります。
  • 検査当日は絶食が必要な場合が多いため、事前の確認と準備がスムーズな受診の鍵となります。

「愛犬が最近少し大人しい気がするけれど、病院に連れて行くべき?」「健康診断を受けさせたいけれど、費用が高そうで不安…」初めて犬を飼い始めた飼い主さんにとって、動物病院での検査や費用は分からないことだらけで、漠然とした不安を感じるものではないでしょうか。愛犬は言葉で「痛い」や「苦しい」を伝えることができません。だからこそ、私たち飼い主が体の内側のサインに気づいてあげることが大切です。

この記事では、犬の血液検査や健康診断にかかる具体的な費用の目安から、検査でわかること、保険の適用ルールまで、初心者の飼い主さんが知っておきたいポイントを優しく丁寧に解説します。愛犬の健康を守るための第一歩を、一緒に踏み出してみましょう。

犬の血液検査はなぜ必要?愛犬の健康を守るための第一歩

愛犬が毎日元気に走り回っている姿を見ていると、「今は元気だから検査なんて必要ないのでは?」と感じてしまうこともあるかもしれません。しかし、獣医療の現場では、見た目には元気そうなワンちゃんでも、血液検査を行うことで初めて体の異変が見つかるケースが少なくありません。

血液検査は、体の中を巡る血液の成分を調べることで、内臓の状態や炎症の有無、貧血など、外見からは判断できない多くの情報を教えてくれる「体からの手紙」のようなものです。特に、犬は人間よりも歳をとるスピードが早く、小型犬であれば1年で人間の約4歳分の歳を重ねます。そのため、病気の進行も人間より早いことが多く、早期発見が健康寿命を延ばすための最大の鍵となります。

ここでは、なぜ定期的な血液検査が愛犬にとって重要なのか、その理由を飼い主さんの視点に立って掘り下げていきましょう。

言葉を話せない愛犬の「隠れた不調」に気づくために

犬には、野生時代の本能として「不調を隠す」という習性があります。弱っている姿を見せることは、自然界では敵に狙われるリスクになるため、ギリギリまで痛みを我慢して平気なふりをしてしまうのです。

そのため、飼い主さんが「食欲がない」「散歩に行きたがらない」といった明らかな変化に気づいた時には、病気がすでに進行してしまっていることも珍しくありません。血液検査は、こうした愛犬が隠している「声なきSOS」を数値として可視化できる貴重な手段です。まだ症状が出ていない段階で肝臓や腎臓の数値の異常に気づくことができれば、食事療法や生活習慣の改善だけで健康を維持できる可能性も高まります。

元気な時の「基準値」を知っておく重要性

血液検査の結果用紙には「参考基準値」という一般的な正常範囲が記載されていますが、実はこの数値には個体差があります。ある犬にとっては正常範囲内の数値でも、別の犬にとっては異常値である場合があるのです。

だからこそ、若くて元気なうちに血液検査を受け、その子にとっての「ベストな数値(個体の基準値)」を知っておくことが非常に重要です。元気な時のデータがあれば、将来体調を崩した際に「普段と比べてどれくらい数値が変化しているか」を比較でき、より正確な診断や迅速な治療方針の決定に役立ちます。健康な時の検査は決して無駄ではなく、将来の愛犬を守るための大切な「お守り」となるのです。

【料金目安】犬の血液検査・健康診断にかかる費用相場

飼い主さんにとって最も気になるのが「費用」のことではないでしょうか。動物病院は自由診療であるため、病院によって料金設定が異なりますが、ある程度の相場を知っておくことで、安心して受診することができます。

ここでは、血液検査単体で行う場合と、身体検査やレントゲンなどがセットになった「健康診断(ドックドック)」として受ける場合の費用目安について、詳しく解説します。また、費用が変動する要因についても触れますので、予算を立てる際の参考にしてください。

「血液検査のみ」を行う場合の費用目安

体調不良で受診した際や、フィラリア予防のついでに行うような「血液検査単体」の場合、費用の目安は以下の通りです。

  • 血液検査(基本項目):5,000円 〜 10,000円程度

この費用には通常、血液を採取する「採血料」と、血液中の細胞(赤血球・白血球など)を調べる「全血球計算(CBC)」、そして内臓機能を調べる「生化学検査」の技術料が含まれます。調べる項目数(6項目、12項目、16項目など)が増えるほど、費用は高くなる傾向にあります。また、別途「診察料(1,000円〜2,000円程度)」がかかることが一般的です。

「健康診断(ドックドック)」コースに含まれる場合の費用

多くの動物病院では、血液検査に加えて、尿検査、便検査、レントゲン、超音波(エコー)検査などを組み合わせた「健康診断コース(ドックドック)」を用意しています。セットで受けることで、単体で受けるよりも割安に設定されていることが多いです。

以下は、一般的なコース内容と費用の目安です。

コース名

主な検査内容

費用目安

おすすめの対象

ライトコース
(お手軽検査)

問診、身体検査、
血液検査(基本項目)

5,000円 〜 10,000円

若くて元気な犬
フィラリア検査と同時に

スタンダードコース
(標準的な健診)

上記 +
尿検査、便検査、
レントゲン(胸部・腹部)

15,000円 〜 25,000円

成犬〜シニア初期
しっかり調べたい方

プレミアムコース
(徹底的な健診)

上記 +
超音波検査(エコー)、
甲状腺ホルモン検査など

30,000円 〜 50,000円

シニア犬
持病がある犬

このように、検査の充実度によって費用には幅があります。初めての健康診断であれば、まずは獣医師と相談し、愛犬の年齢や体調に合わせたコースを選ぶと良いでしょう。

費用が変動する要因(犬の大きさ・年齢・地域性)

同じ検査内容であっても、いくつかの要因によって費用が変動することがあります。特に影響が大きいのが「犬の大きさ(体重)」です。

大型犬の場合、検査に必要な薬剤の量が増えたり、保定(犬を抑えること)に多くのスタッフが必要になったりするため、小型犬に比べて費用が割高になる傾向があります。また、レントゲン検査でも、体が大きいと撮影枚数が増えることがあります。

さらに、地域性も費用に影響します。都心部の動物病院は、家賃や人件費の関係で、地方の病院よりも料金設定がやや高めになっていることが一般的です。その他、シニア犬向けのコースでは、甲状腺機能や心臓のマーカーなど、より専門的な検査項目が追加されるため、基本料金が高くなることがあります。事前に病院のホームページや電話で、愛犬の犬種や年齢を伝えて概算を聞いておくと安心です。

血液検査で何がわかるの?主な検査項目とチェック内容

「血液検査でいろいろな数値が出るけれど、結局何を見ているの?」と疑問に思う飼い主さんも多いはずです。アルファベットや専門用語が並ぶ検査結果は難しく見えますが、大きく分けると「血液そのものの状態」と「内臓の働き」の2つをチェックしています。

ここでは、主な検査項目がどのような健康状態を表しているのか、初心者の方にもわかりやすく解説します。これを知っておくと、獣医さんの説明がより深く理解できるようになりますよ。

全血球計算(CBC):貧血や体内の炎症レベル

「CBC」と呼ばれる検査は、血液中の細胞(赤血球、白血球、血小板)の数や形を調べるものです。これは、体の基本的な状態を知るための最も基礎的な検査です。

  • 赤血球(RBC):酸素を運ぶ役割があります。数値が低いと「貧血」の疑いがあり、元気消失やふらつきの原因になります。逆に高いと脱水などが疑われます。
  • 白血球(WBC):ウイルスや細菌と戦う役割があります。数値が高い場合は、体内のどこかで「炎症」や「感染症」が起きている可能性があります。
  • 血小板(PLT):血を止める役割があります。極端に少ないと、出血が止まりにくくなる病気の可能性があります。

生化学検査:肝臓・腎臓などの内臓機能の状態

血液中の液体成分(血清)に含まれる酵素やタンパク質などを調べ、内臓が正常に働いているかをチェックするのが「生化学検査」です。特に重要なのが、肝臓と腎臓の数値です。

  • 肝臓(ALT/GPT, ALP, AST/GOT):肝臓の細胞が壊れたり、胆汁の流れが悪くなったりすると数値が上昇します。肝臓は「沈黙の臓器」と呼ばれ、症状が出にくいため、数値でのチェックが欠かせません。
  • 腎臓(BUN, CRE):腎臓のろ過機能が低下すると、老廃物が体に溜まり、これらの数値が上がります。腎臓病は一度悪くなると元に戻りにくいため、早期発見が非常に重要です。
  • 血糖値(GLU):糖尿病の指標となります。ストレスで一時的に上がることもあります。
  • タンパク質(TP, ALB):栄養状態や、脱水、炎症、免疫の状態などを総合的に判断します。

オプション検査:甲状腺ホルモンや炎症マーカーなど

基本的な検査に加えて、愛犬の年齢や症状に合わせて追加で行う検査があります。これを「オプション検査」と呼びます。

例えば、シニア犬や特定の犬種で多い「甲状腺機能低下症」を調べるためのホルモン検査(T4など)や、体内の急性の炎症レベルをより敏感に検知する「CRP(炎症マーカー)」などが代表的です。また、腎臓病をより早期に発見できる「SDMA」という項目も、近年注目されています。これらは基本セットに含まれていないことも多いため、気になる症状がある場合は獣医師に相談してみましょう。

健康診断はいつから受けるべき?年齢別の推奨頻度

「健康診断はシニアになってからでいいのでは?」と思われがちですが、実は子犬の頃から定期的に受けることが推奨されています。犬の成長スピードは人間とは異なるため、ライフステージに合わせた適切なタイミングで検査を受けることが、長く健康に過ごすための秘訣です。

ここでは、年齢ごとの推奨される頻度と、その時期にチェックすべきポイントについて解説します。

子犬〜成犬(6歳頃まで):年1回の定期チェック

生後6ヶ月〜1歳頃に、去勢・避妊手術の術前検査を兼ねて、初めての血液検査を行うのが理想的です。この時期に検査を行う最大の目的は、その子自身の「健康な時の基準値」を知ることと、先天的な異常がないかを確認することです。

その後、1歳から6歳頃までの成犬期は、人間の年齢でいうと20代〜40代の働き盛りにあたります。基本的には健康な時期ですが、年に1回、フィラリア予防薬の処方時期(春頃)に合わせて血液検査を行うのがおすすめです。この「年1回」の習慣をつけておくことで、万が一の病気も早期に見つけることができます。

シニア犬(7歳以降):半年に1回の頻度を推奨

7歳を過ぎると、犬は「シニア期(中高齢期)」に入ります。見た目は変わらなくても、体の中では老化が始まり、心臓病、腎臓病、腫瘍(がん)などのリスクが急激に高まる時期です。

この時期からは、半年に1回の健康診断が推奨されます。犬にとっての半年は、人間にとっての約2年に相当します。1年前は健康だったのに、急に病気が進行してしまうことも珍しくありません。血液検査だけでなく、尿検査やレントゲン、エコー検査なども含めた、より詳しいドックドックを検討してあげたい時期です。

費用を抑えるコツとペット保険の適用について

愛犬の健康は大切ですが、家計への負担も気になるのが正直なところです。「少しでも費用を抑えたい」「ペット保険は使えるの?」といった疑問は、多くの飼い主さんが持っています。

ここでは、知っておくと役立つ費用の抑え方や、ペット保険の適用ルールについて、わかりやすく整理しました。

予防目的の検査は基本的に「保険対象外」

まず大前提として、ペット保険の多くは「病気やケガの治療」を補償するものです。そのため、元気な時に行う「予防目的の健康診断」や「ドックドック」の費用は、基本的に保険の対象外(全額自己負担)となります。

「念のために検査しておこう」という場合は、保険が使えないことを想定して予算を組んでおく必要があります。ただし、保険会社によっては、健康診断費用の補助が出る特約や、付帯サービスとして割引が受けられる場合もあるので、加入している保険の内容を確認してみましょう。

異常が見つかった場合の「治療費」と保険活用

一方で、もし健康診断の結果、何らかの異常が見つかり、その後の「再検査」や「治療」が必要になった場合、その費用は保険の対象となることが一般的です。

また、「最近よく水を飲む」「少し痩せてきた」といった具体的な症状があり、獣医師が「診断のために検査が必要」と判断して行った血液検査であれば、それは「健康診断」ではなく「診療」とみなされ、保険が適用されるケースが多いです。受診の際は、気になる症状があれば必ず獣医師に伝えるようにしましょう。

病院のキャンペーン時期やセット料金の活用

動物病院によっては、春のフィラリア予防シーズン(3月〜5月頃)や、秋の健康診断キャンペーンなどの時期に、血液検査を通常よりもお得なセット料金で提供していることがあります。

「フィラリア検査の採血と一緒に健康診断用の血液も採る」というプランなら、採血の回数も1回で済み、愛犬の負担も費用の負担も減らすことができます。かかりつけの病院からのお知らせハガキやホームページをこまめにチェックし、こうしたキャンペーンを賢く活用するのがおすすめです。

検査当日の準備と飼い主さんが気をつけること

いざ検査を受けると決めたら、正確な結果を得るために飼い主さんが協力できることがあります。特に食事の管理や排泄物の採取は、検査結果に大きく影響するため注意が必要です。

ここでは、検査当日に向けて準備すべきことや、気をつけるポイントについて解説します。

ご飯は抜くべき?絶食の必要性とタイミング

血液検査を受ける際、多くの項目で「絶食(ご飯を抜くこと)」が推奨されます。食後は血液中の脂肪分や血糖値が一時的に上昇し、正確な数値が測れなくなったり、検査機器にエラーが出たりすることがあるためです。

一般的には、検査の8〜12時間前から絶食を指示されることが多いです(お水は飲んでも大丈夫な場合がほとんどです)。例えば、午前中に検査を受けるなら、前日の夜ご飯を最後にし、当日の朝ごはんは抜いて病院へ向かいます。ただし、子犬や持病のある犬の場合は絶食が負担になることもあるため、必ず事前に獣医師の指示を仰いでください。

採尿や採便が必要な場合の採取のコツ

健康診断で尿や便を持参する場合、できるだけ新鮮なもの(当日採取したもの)が理想的です。

  • 採尿のコツ:お散歩中に排尿する瞬間に、清潔な紙皿やウロキャッチャー(採尿器)をサッと差し出して受け止めます。室内派の子は、トイレシートを裏返して(吸水しない面を上にして)おくと、溜まった尿をスポイトで吸い取ることができます。
  • 採便のコツ:排便後すぐに、親指大くらいの量をラップやビニール袋に取り、乾燥しないように密閉します。

採取が難しい場合は無理をせず、病院で相談しましょう。病院で採尿・採便処置を行ってくれることもあります。

犬の血液検査・健康診断に関するよくある質問(FAQ)

 

Q. 血液検査の結果はその日のうちにわかりますか?

 

A. 院内に検査機器がある動物病院であれば、基本的な項目(CBCや生化学検査)は15分〜30分程度で結果が出ることが多いです。ただし、外部の検査機関に委託する特殊な項目や、詳細な健康診断コースの場合は、結果が出るまでに数日〜1週間程度かかることがあります。

 

 

Q. 病院嫌いで暴れてしまうのですが、検査できますか?

 

A. 多くの獣医師や看護師は、怖がりなワンちゃんの扱いにも慣れていますので、まずは相談してみてください。どうしても暴れてしまう場合は、口輪を使用したり、飼い主さんが抱っこして落ち着かせたりしながら行うこともあります。極度の興奮状態では正確な数値が出ないこともあるため、場合によっては鎮静剤を使用する提案がされることもあります。

 

 

Q. 健康診断の結果が悪かった場合、すぐに治療が必要ですか?

 

A. 数値が基準値を外れていても、すぐに治療が必要とは限りません。一時的な体調変化や、食事の影響、ストレスなどが原因の場合もあります。まずは「再検査」で経過を見たり、食事内容を見直したりすることから始めるケースも多いです。獣医師とよく相談し、愛犬の状態に合わせた対応を決めましょう。

 

 

愛犬の健康診断は、病気の早期発見だけでなく、飼い主さんが安心して愛犬との暮らしを楽しむための大切な習慣です。費用や内容について不安があれば、遠慮なく動物病院に相談してみましょう。その一歩が、愛犬との長く幸せな時間を守ることにつながります。

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