猫の適正体重は?肥満・痩せすぎのサインと自宅でできる体重管理法

猫の適正体重は?肥満・痩せすぎのサインと自宅でできる体重管理法

Table of Contents

  • 猫の健康状態は、体重だけでなく体型(ボディコンディションスコア/BCS)で判断することが重要です。
  • BCSは「くびれ」「お腹のたるみ」「肋骨の触り心地」の3ステップで、自宅で簡単にチェックできます。
  • 肥満も痩せすぎも、糖尿病や関節炎、腎臓病など様々な病気のリスクを高めるサインです。
  • 体重管理の基本は、適切な食事量の計算と、遊びを取り入れた適度な運動の習慣化です。
  • 急激な体重の変化や食欲不振など、気になることがあれば自己判断せず動物病院に相談しましょう。

「うちの子、最近少し丸くなったかも?」「抱っこした時に前より軽い気がする…」愛猫と暮らしていると、ふとした瞬間に体重の変化が気になることがありますよね。その変化が健康的な範囲なのか、それとも何かのサインなのか、不安に思う飼い主さんは少なくありません。

この記事では、そんな飼い主さんの不安を解消するために、猫の適正体重の目安から、獣医師も使う「ボディコンディションスコア(BCS)」という指標を使った自宅でできる簡単な体型チェック方法、そして今日から始められる具体的な体重管理のステップまで、優しく丁寧に解説します。
大切な愛猫の健康を守るための第一歩を、ここから一緒に始めましょう。

猫の体重は健康のバロメーター!まずは適正体重の目安を知ろう

猫の体重は、健康状態を知るための大切な手がかりです。しかし、「適正体重」は猫の種類や年齢、骨格によって大きく異なります。まずは一般的な目安を知り、愛猫の健康管理の基準として役立てましょう。

ただし、これから紹介する数字はあくまで平均的なものです。最終的には個々の猫に合った体型(BCS)で判断することが最も重要になります。

【年齢別】子猫・成猫・シニア猫の体重目安

猫はライフステージによって必要なエネルギー量が異なり、体重も変化します。特に子猫は成長期で、日々体重が増えていきます。一般的な成猫の平均体重は3.5kg~4.5kgとされますが、あくまで目安です。愛猫の成長段階に合わせて、体重の推移を見守ってあげましょう。

年齢

体重目安

特徴

子猫(~1歳)

週に約100gずつ増加

生後1週間で出生時の約2倍、1歳頃までに成猫の体重になるのが一般的です。

成猫(1~7歳)

3.5~4.5kg

骨格が固まり、体重が安定する時期。この時期の体重がその子の基準になります。

シニア猫(7歳~)

成猫時よりやや減少傾向

筋肉量が落ち、活動量も減るため体重が減ることがあります。病気のサインでないか注意が必要です。

【猫種別】主な猫種の適正体重の目安

猫は種類によって骨格の大きさが全く異なります。例えば、小柄なシンガプーラと大型のメインクーンでは、適正体重に数キロもの差があります。ご自身の愛猫がどのくらいの大きさに分類されるのか、以下の表を参考にしてみてください。もちろん、同じ猫種でも個体差があることを忘れないでくださいね。

猫種

適正体重の目安(成猫)

アメリカンショートヘア

3.0~5.5kg

スコティッシュフォールド

3.0~5.0kg

マンチカン

2.0~4.0kg

ラグドール

4.5~8.0kg

メインクーン

4.0~8.0kg

体重の数字だけじゃない!体型チェックの重要性

ここまで年齢や猫種別の体重目安をご紹介しましたが、最も大切なのは「体重の数字」だけにとらわれないことです。同じ4kgの猫でも、骨格ががっしりした子にとっては適正でも、小柄な子にとっては肥満かもしれません。
そこで重要になるのが、次にご紹介する「ボディコンディションスコア(BCS)」という考え方です。これは、見た目と触り心地で体型を評価する方法で、より正確に愛猫の健康状態を把握することができます。

自宅で簡単!愛猫の肥満度をチェックする方法「ボディコンディションスコア(BCS)」

「BCS」と聞くと専門的に聞こえるかもしれませんが、実はご自宅で誰でも簡単にできる健康チェック方法です。動物病院でも、猫の栄養状態を判断するためにこのBCSを用いています。定期的にチェックする習慣をつけることで、愛猫のわずかな体型の変化にも気づきやすくなり、病気の早期発見にも繋がります。
さっそく、その方法を学んでいきましょう。

ボディコンディションスコア(BCS)とは?

ボディコンディションスコア(BCS)とは、猫の体の脂肪のつき具合を評価するための指標です。一般的に「BCS1(痩せすぎ)」から「BCS5(肥満)」までの5段階で評価されます。理想的な体型は、真ん中の「BCS3」です。
この評価方法の優れた点は、体重計の数字だけではわからない、その子本来の骨格に対する肉付きが適正かどうかを判断できることです。定期的にBCSをチェックすることで、客観的に愛猫の体型を管理できます。

【実践】見た目と触り方でチェックする3つのステップ

それでは、実際に愛猫の体をチェックしてみましょう。猫がリラックスしている時に、優しく撫でながら行うのがポイントです。

「見る(視診)」と「触る(触診)」を組み合わせて、3つのステップで確認していきます。最初は判断が難しいかもしれませんが、慣れてくるとすぐにわかるようになりますよ。

ステップ1:真上から見て「くびれ」を確認

まず、立っている愛猫を真上からそっと見てみましょう。理想的な体型(BCS3)の場合、肋骨の後ろあたりが緩やかに内側へカーブし、腰にくびれが見られます。
もし、くびれがなく寸胴に見えたり、逆にお腹周りが膨らんで見えたりする場合は、脂肪がつきすぎているサインかもしれません。逆に、くびれが急角度で、腰骨が浮き出て見える場合は痩せすぎの可能性があります。

ステップ2:横から見てお腹の「たるみ」を確認

次に、猫を横から見てみましょう。注目するのは、後ろ足の付け根に向かうお腹のラインです。理想的な体型(BCS3)では、このラインが緩やかに吊り上がっています。お腹が垂れ下がって地面と平行に見えたり、歩くとお腹が揺れたりする場合は、脂肪が多い可能性があります。

ただし、猫には「プライモーディアルポーチ」と呼ばれるお腹の皮膚のたるみがあり、これは正常なものなので、脂肪との違いを見分けることが大切です。

ステップ3:肋骨に触れて「脂肪のつき具合」を確認

最後に、愛猫の胸のあたり、肋骨(あばら骨)を優しく撫でてみましょう。自分の手の甲を触った時のような感覚が理想です。薄い脂肪の層の下に、骨の感触が一つ一つわかる状態(BCS3)がベスト。
もし、手のひらのように脂肪が厚くて骨がほとんどわからない場合は肥満気味、逆にゴツゴツと骨が直接当たるようなら痩せすぎのサインです。この感触が最もわかりやすい判断基準の一つになります。

【BCS早見表】あなたの愛猫はどの体型?

3つのステップでチェックした結果を、下の表と照らし合わせてみましょう。愛猫がどのBCSに当てはまるか、客観的に評価してみてください。もしBCS3以外に当てはまる場合は、食事や運動の見直しを検討するタイミングかもしれません。

出典:環境省「飼い主のためのペットフード・ガイドライン」

BCS

評価

見た目・触り心地

BCS 1

痩せすぎ

肋骨、背骨、骨盤が浮き出て見える。脂肪はほぼ触れない。腰のくびれが極端。

BCS 2

やや痩せ

肋骨が容易に触れる。上から見ると腰のくびれがはっきりしている。

BCS 3

理想体型

肋骨は薄い脂肪の下に触れる。上から見てなだらかなくびれがある。横から見てお腹が吊り上がっている。

BCS 4

やや肥満

肋骨は脂肪に覆われ、触りにくい。上から見るとくびれがほとんどない。

BCS 5

肥満

厚い脂肪で肋骨が全く触れない。腰のくびれはなく、お腹が丸く垂れ下がっている。

もしかして肥満?猫が太ってしまう主な原因と健康リスク

愛猫のBCSが4や5だった場合、それは肥満のサインです。「丸々としていて可愛い」と感じるかもしれませんが、猫の肥満は様々な病気のリスクを高める危険な状態です。なぜ太ってしまうのか、その原因を正しく理解し、愛猫を健康リスクから守ってあげることが飼い主の重要な役割です。

ここでは、肥満の主な原因と、それが引き起こす可能性のある病気について解説します。

猫が太りやすくなる原因

猫が肥満になる原因は、多くの場合、日々の生活習慣の中に隠されています。一つだけでなく、複数の要因が組み合わさっていることも少なくありません。愛猫の生活を振り返り、当てはまるものがないかチェックしてみましょう。

  • 食事の与えすぎ:フードの量を正確に測らず、目分量で与えているとカロリーオーバーになりがちです。置き餌も、猫が好きな時に好きなだけ食べてしまうため、肥満の原因になります。
  • おやつの与えすぎ:可愛いからと、ついおやつをあげすぎていませんか?おやつは少量でも高カロリーなものが多く、肥満の大きな原因となります。
  • 運動不足:特に室内飼いの猫は、活動量が少なくなりがちです。遊びの時間が足りないと、消費カロリーが摂取カロリーを下回り、脂肪として蓄積されてしまいます。
  • 避妊・去勢手術後:手術後はホルモンバランスの変化により、基礎代謝が低下し、食欲が増す傾向があります。そのため、手術前と同じ食事を続けていると太りやすくなります。
  • 加齢:シニア期に入ると、猫も人間と同じように基礎代謝が落ち、活動量も減るため、若い頃と同じ食事量では太りやすくなります。

肥満が引き起こす可能性のある病気

肥満は「万病のもと」と言われるように、猫の体に様々な負担をかけ、深刻な病気を引き起こす可能性があります。体重が増えることで、以下のような病気のリスクが高まることが一般的に知られています。愛猫の健康で長生きな生活のために、肥満のリスクをしっかりと理解しておきましょう。

  • 糖尿病:肥満の猫は、インスリンの働きが悪くなり、糖尿病を発症するリスクが非常に高くなります。一度発症すると、生涯にわたる治療が必要になることもあります。
  • 関節炎:増えた体重が常に関節への負担となり、痛みや動きにくさを引き起こす関節炎の原因になります。特に高齢の猫では生活の質(QOL)を大きく下げる要因です。
  • 心臓病・呼吸器疾患:体に余分な脂肪がつくと、心臓や肺を圧迫し、その働きに負担をかけます。少し動いただけでも息切れするなどの症状が見られることがあります。
  • 尿路結石症:肥満の猫はあまり動かなくなり、水を飲む量も減りがちです。その結果、おしっこが濃くなり、膀胱炎や尿路結石症のリスクが高まります。
  • 肝リピドーシス(脂肪肝):肥満の猫が何らかの原因で食欲不振になると、体に蓄えた脂肪をエネルギーに変えようとして肝臓に過剰な負担がかかり、重篤な肝機能障害を引き起こすことがあります。

痩せすぎも要注意!猫の体重が減る原因と健康リスク

肥満だけでなく、痩せすぎ(BCS1や2)もまた、健康上の問題を示す重要なサインです。特に、以前は標準体型だったのに、急に体重が減ってきたという場合は注意が必要です。
体重減少の背景には、食事の問題だけでなく、何らかの病気が隠れている可能性も考えられます。ここでは、猫が痩せてしまう原因と、それに伴う健康リスクについて解説します。

猫が痩せてしまう原因

猫の体重が減少する原因は多岐にわたります。食欲があるのに痩せる場合と、食欲自体が落ちている場合とでは、考えられる原因が異なります。愛猫の様子をよく観察し、原因を探る手がかりにしましょう。

  • 食事量の不足:フードの量が単純に足りていない、またはフードの栄養価が低い可能性があります。多頭飼いの場合、他の猫にフードを取られていることも考えられます。
  • ストレス:引っ越しや新しいペットの同居など、環境の変化によるストレスで食欲が落ち、体重が減少することがあります。
  • 口の中のトラブル:歯周病や口内炎など、口の中に痛みがあると、食べたくても食べられずに痩せてしまうことがあります。
  • 加齢による変化:シニア猫になると、消化機能や嗅覚が衰えて食欲が落ちたり、筋肉量が減少したりして自然と体重が減ることがあります。
  • 病気の可能性:様々な病気が体重減少の症状を引き起こします。食欲はあるのに痩せる場合は特に注意が必要です。

痩せすぎが引き起こす可能性のある病気

急激な体重減少や、食欲があるにもかかわらず痩せていく状態は、病気のサインであることが少なくありません。痩せすぎは、体力や免疫力の低下にもつながります。以下のような病気の可能性も考えられるため、気になる場合は早めに動物病院を受診しましょう。

  • 慢性腎臓病:特に高齢の猫に多く見られる病気です。腎臓の機能が徐々に低下し、食欲不振や脱水、体重減少などの症状が現れます。
  • 甲状腺機能亢進症:甲状腺ホルモンが過剰に分泌される病気で、新陳代謝が異常に活発になります。食欲は旺盛なのに、どんどん痩せていくのが特徴です。
  • 消化器系の病気:炎症性腸疾患(IBD)や腫瘍など、消化管に問題があると、栄養をうまく吸収できずに体重が減少します。
  • 糖尿病:肥満だけでなく、進行した糖尿病では、栄養をエネルギーとして利用できなくなり、痩せてしまうことがあります。
  • 歯科疾患:重度の歯周病や口内炎は、強い痛みを伴い、食事が困難になるため体重減少の直接的な原因となります。

今日から始められる!愛猫のための体重管理・ダイエット法

愛猫の体型が「やや肥満」や「肥満」の範囲に入っていたとしても、落ち込む必要はありません。正しい知識を持って、今日から少しずつ生活習慣を見直すことで、健康的な体型を目指すことは十分に可能です。
大切なのは、焦らず、無理なく、継続すること。ここでは、誰でも始められる体重管理とダイエットの基本的な3つのステップをご紹介します。

ステップ1:まずは正確な体重を測ることから

体重管理の第一歩は、現状を正確に把握することです。まずは愛猫の現在の体重を測りましょう。猫を直接体重計に乗せるのが難しい場合は、以下の方法がおすすめです。

  1. 飼い主さんが猫を抱っこして体重計に乗る
  2. 次に、飼い主さんだけが体重計に乗る
  3. (1)の重さから(2)の重さを引く

この方法で、愛猫の体重を割り出すことができます。週に1回など、定期的に同じ時間帯に測定し、記録をつける習慣をつけましょう。体重の推移が可視化されることで、管理のモチベーションにも繋がります。

ステップ2:食事内容を見直す

体重管理の要は、なんといっても食事です。摂取カロリーが消費カロリーを上回らないようにコントロールすることが基本になります。フードの量、種類、そしておやつの与え方を見直してみましょう。

適切なフード量の計算方法

まずは、今与えているキャットフードのパッケージに記載されている「給与量」を確認しましょう。そこには、猫の体重ごとに1日あたりの適切なフード量がグラム単位で示されています。これを基準に、まずは計量カップやキッチンスケールを使って正確な量を測る習慣をつけましょう。
ただし、記載されているのはあくまで目安です。愛猫のBCSや活動量を見ながら、少しずつ量を調整していくことが大切です。目標体重を設定し、その体重に必要な量を与えるのがダイエットの基本となります。

ダイエット用フードの活用

なかなか体重が減らない場合や、食事量を減らすと猫が満足してくれない場合には、ダイエット用の療法食を活用するのも一つの方法です。これらのフードは、低カロリー・低脂肪でありながら、満腹感を得やすいように食物繊維が豊富に含まれていたり、筋肉を維持するために高タンパクに設計されていたりします。
ただし、療法食への切り替えは自己判断で行わず、必ず獣医師に相談してから始めるようにしましょう。愛猫の状態に合ったフードを提案してもらえます。

おやつの与え方のポイント

おやつは、愛猫との大切なコミュニケーションツールですが、与えすぎは肥満の元です。ダイエット中は、基本的におやつを控えるのが理想です。
もし与える場合は、1日の総摂取カロリーの10%以内にとどめるようにしましょう。普段食べているドライフードを数粒おやつ代わりにあげる、低カロリーの猫用おやつを選ぶなどの工夫が有効です。おねだりされるとついあげたくなりますが、そこは愛猫の健康のためにぐっとこらえましょう。

ステップ3:遊びを取り入れて運動量を増やす

食事管理と並行して、運動量を増やして消費カロリーを高めることも重要です。特に室内飼いの猫は運動不足になりがちなので、飼い主さんが意識的に遊びの時間を設けてあげましょう。
猫じゃらしやボール、レーザーポインターなど、愛猫が夢中になれるおもちゃを見つけて、1回10分~15分程度の遊びを1日に2~3回行うのが理想です。キャットタワーを設置して、上下運動を促すのも効果的です。

また、遊びは単にカロリーを消費するだけでなく、猫のストレス解消や精神的な満足にも繋がります。退屈やストレスから過食に走ってしまう猫もいるため、遊びを通して心を満たしてあげることは、体重管理において非常に重要な意味を持つのです。愛猫との楽しい時間を過ごしながら、心身ともに健康な状態を目指しましょう。

こんな時は動物病院へ相談を

自宅での体重管理は非常に重要ですが、自己判断が難しい場合や、気になるサインが見られる場合は、迷わず動物の専門家である獣医師に相談しましょう。特に以下のような状況では、早めの受診をおすすめします。病気の早期発見・早期対応が、愛猫の健康を守る上で最も大切です。

  • 食事制限や運動をしても、体重が全く減らない、あるいは増え続ける場合
  • 急激に体重が増えたり、減ったりした場合(1ヶ月で5%以上の変動は要注意)
  • 体重の変化とともに、食欲不振、嘔吐、下痢、多飲多尿など他の症状が見られる場合
  • 痩せすぎで、食事を増やしても体重が増えない場合
  • これから愛猫のダイエットを始めたいが、何から手をつけていいかわからない場合

猫の体重に関するよくあるご質問

Q1. 去勢・避妊手術をすると本当に太りやすくなりますか?

はい、その傾向はあります。手術によって性ホルモンの分泌が変化し、基礎代謝が約20~30%低下するといわれています。同時に食欲が増す傾向もあるため、手術前と同じ食事を続けているとカロリーオーバーになりがちです。手術後は、フードの量をこれまでの8割程度に調整するか、避妊・去勢手術後の猫用に設計されたフードに切り替えるなどの対策が推奨されます。

Q2. 急にダイエットさせても大丈夫ですか?

いいえ、急激なダイエットは非常に危険です。特に肥満の猫が絶食に近い状態になると、「肝リピドーシス(脂肪肝)」という命に関わる重篤な肝臓の病気を引き起こすリスクがあります。猫のダイエットは、1週間に体重の1~2%程度の減少を目安に、時間をかけてゆっくりと行うのが鉄則です。必ず獣医師の指導のもと、安全な計画を立てて進めましょう。

Q3. 多頭飼いの場合、どうやって食事管理すればいいですか?

多頭飼いでの食事管理は工夫が必要です。一番確実なのは、食事の時間になったらそれぞれ別の部屋に分け、決められた量を食べさせる方法です。それが難しい場合は、個体を識別して設定した猫だけが開けられる「マイクロチップ式給餌器」や、飼い主さんが見ていられる間に食べさせるなどの方法があります。誰がどれだけ食べたかを把握することが重要です。

まとめ:愛猫の健康長寿のために、適正体重を維持しよう

愛猫の体重を気にかけ、この記事を読んでくださったあなたは、すでに素晴らしい飼い主さんです。猫の体重管理は、単に見た目の問題ではなく、愛猫が一日でも長く、健康で快適な毎日を過ごすための大切な愛情表現の一つです。

日々の体重測定やBCSチェックを習慣にし、食事と運動のバランスに気を配ること。そして、不安な時は専門家である獣医師を頼ること。この基本を守ることで、多くの病気のリスクを減らすことができます。
愛猫との幸せな時間がこれからもずっと続くよう、今日からできることから始めてみましょう。

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